


校長松本、ムンド・デ・アレグリア学校の閉校決意 |
蓋をあければ、認可による補助金の額が浜松市からの100万のみと聞く。 浜松市には各種学校支援の前例がなく市に予算がなかった。また、県は NPO法人には補助金を出さない、との事。 |
経済的理由から授業料の減額を要望する保護者に松本は、「公金補助が 得られたら下げるから、それまで頑張って。子供を通わせて!」と励ましてきた。 その「公約」が果たせない。 また、毎月の赤字を、松本個人の僅かな貯金を切り崩し、自らは無給、さらに 通訳翻訳のアルバイトをして補填してきたが、これも限界にある。屈託のない 子供達の笑顔を思い浮かべると断腸の思いであったが先に道はない。松本は、 ここに至る経過と苦渋の決断、これまでの支援に対する感謝を綴りスズキ(株) 時代の上司に送る。 |
《3月》 |
25日 寄付金贈呈式 |
地元企業を中心に51社から寄付2000万円が恵与される |
松本のメールを受け取った上司が、それを見過ごせずスズキ(株)鈴木修 会長秘書にメールを転送。 それが、かねてより外国人労働者問題に強い関心、懸念をもつ鈴木会長の 目に留まることとなる。この事から浜松商工会議所の副会頭山内氏(スズキ 常任顧問)、同副会頭山本氏(エフ・シー・シー社長)(いずれも当時)の呼び かけによりスズキ(株)、同関連企業、ホンダ技研工業(株)関連企業の寄付金 獲得につながり、ムンド・デ・アレグリア学校は蘇生することとなる。 松本の子供達の教育へかける一念、その高い社会貢献度が認知される。 当時を回想して松本は言う。 「地獄に仏を見たと思いました」。 |
月謝減額 |
現行一律3万8千円から幼児部・小学部1万5千円、中学以上2万円に |
寄付金を授与されたことから松本は直ちに授業料減額実施。3月1日には14人 にまで減った生徒が1ヶ月で50人に増加。 |
《4月》 |
ブラジル人教室新設 |
ブラジル人女性が小学2年生の孫を連れて当校を訪ねて言う。「この学校は 月謝が安くて子供の躾けも勉強もきちんとやっていると聞いて来た。 ぜひブラジル人も入れてほしい」。松本は前日に「子供がヤンチャしたときは 『そんなことをするなら明日は学校へいかせないぞ』というのが1番。 子供は学校大好き。『やだー』とすぐに良い子になるから」と保護者の一人から 聞いていた。 これを広げよう、ブラジル人の子供達にも門戸を開こう、と直ぐに ブラジル人教師を探す。ほどなく生徒1対教師1でブラジル教室をスタートさせる。 それが口コミで広がりブラジル人生徒が10名、20名と増加。 |
《5月》 |
準学校法人格認可申請(静岡県に) |
設立発起人は、 校長松本、 鈴木 修氏(スズキ(株)会長)、 庄田 武 氏(元静岡県副知事)他3名。 |
《7月》 |
6日 スズキビジネスより チャリティゴルフ大会のチャリティ金12万7千円寄付賜る |
《8月》 |
19日 準学校法人格取得 |
南米系学校の認可は全国初。 「学校として社会的に認知されたことは何より子供達に光があたる」と松本は歓ぶ。 |
《11月》 |
13日 スズキビジネスより 卸商センターでのガス展の一部収益金の寄付賜る |
《12月》 |
8日 スズキビジネスより チャリティゴルフ大会のチャリティ金13万2千円寄付賜る |